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防犯 豆知識
プライバシーを考えすぎる弊害

プライバシーと泥棒に入りやすい家とは、残念ながら相反するものです。例えば、昔あった長屋のように、狭い路地の両側に家があり、それぞれの家族同士も顔なじみで、いつも顔を合わしては挨拶を交わすような場所は、泥棒が最も苦手とする所で、わざわざ入ることはないでしょう。

しかしプライバシーが守られているとはいい難い環境です。その逆に、都市部のマンションのように、隣の部屋の住人と会っても挨拶さえ交わさないような状況なら、他人への興味もありませんからプライバシーは守られていると言えます。

しかし泥棒は、このように住人同士が無関心な場所は、たとえ不審に思われても声掛けされたり、通報されたりする心配が少ないですから安心して犯行に及べるという訳です。ここに挙げたのは極端な例ですが、プライバシーを重視しすぎると（特に一戸建て住宅の場合は）目隠しや死角を沢山設けることなってしまいます。

しかしそれらは、泥棒が隠れて侵入作業をしているのを、外部から隠してあげるための隠れ蓑を提供してあげている事になってしまいます。このあたりは、プライバシーと防犯のバランスですので「これが正解」というものはありません。しかし「プライバシーと防犯は対局にある」ということは念頭においてプライバシー問題を考える必要がありそうです。